上賀茂神社

 
お正月の伝統行事「七草粥」と「小豆粥」を上賀茂神社で

―文:大木由美

 

1月7日の朝、無病息災・延命長寿を願って食される七草粥。春の七草(せり、なずな、ごぎょう、はこべ、ほとけのざ、すずな、すずしろ)を刻んだお粥を食べて、正月の食べ過ぎ・飲み過ぎで弱った胃袋を整えるこの伝統行事は、元々は中国にあった菜入りの汁物を食する風習が平安期に日本に広まったもの。現在も、お正月の行事として各地で行われています。

京都でも、七草粥を振る舞う祭事が寺社を中心に行われており、毎年無病息災を願う多くの人が参拝に訪れます。世界文化遺産として有名な上賀茂神社では、白馬奏覧神事(はくばそうらんじんじ)の一環として七草粥を接待しています。

上賀茂神社1

上賀茂神社2

白馬奏覧神事は、年の始めに白馬(青馬)を見ると一年の邪気が祓われるという故事に則った宮中儀式である白馬節会(あおうまのせちえ)を神事化したもの。当日は神前に七草粥を添え、神馬(しんめ)を曳いて大豆を与える「御馬飼(おうまかい)の儀」が行われます。この儀式の後、二の鳥居の手前、神馬舎付近で「厄除七草粥」が上賀茂特産のすぐき漬と共に振る舞われます。一食500円、限定500杯。お昼頃には売り切れてしまうので、食べてみたい方はお早めに。

上賀茂神社3 

また、上賀茂神社では1月15日の小正月に「御粥(みかゆ)神事」と呼ばれる小豆のお粥を食べる行事も行われています。小豆の持つ赤色には神秘的な力があり、古来より祭祀の場で用いられてきました。小豆を食せば邪気が祓われるという故事に則り、春の木である樒(しきみ)で作られた「粥杖」を小豆粥と共に供え、年中の除災を祈る祭典です。この粥杖でご張台の柱などを叩くと、社殿に春の気がもたらされるといわれています。

 

御粥神事でいただく小豆粥は、七草粥とは違い境内を訪れた参拝客に振舞われるというものではありません。食すためには、神事への参加が必要です。午前10時から始まり数時間に及ぶ神事のため、気軽に小豆粥を食しに参拝するというわけにはいきませんが、祝詞をあげ粥杖と小豆粥の奉納し、粥杖で社を軽く叩いて邪気を祓う一連の儀式に参加していると、自分の邪気も祓われるような神秘的な気分になります。

 

この神事の小豆粥は「固粥」と呼ばれる、米粒のしっかりした小豆ご飯。食べ方にも作法があり、一口大の小豆粥を2,3口で食べきること、また食べている処は決して見えないように隠すことなど、神職の方の指示を聞いて食してください。

 

上賀茂神社

住所:京都市北区上賀茂本山339(地図

電話:075-781-0011

開門時間:5:30~17:00

参拝料:境内無料(特別参拝500円)

★長友麻希子さんによるTRAVEL IDEA「京の冬の食を旅する」、次にご紹介するSPOTは「亀屋良長」です。

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