竹林の小径

竹林の四季を満喫―季語にもなっている「竹の春」「竹の秋」

―文:大木由美、写真:本間腕

 

見渡す限りの緑のトンネル――嵯峨野といえば、やはりこの竹林の小道があまりにも有名ですね。大河内山荘から野宮神社の間を約200メートルにわたって続く風情のある小道は、テレビや写真でおなじみの景色。実際にその場に立つと空まで覆う緑の柱やきらめく木漏れ日、清々しい竹の匂いの満ちる清廉な空気など五感に響く美しさに言葉を忘れます。

一人で静寂に浸るもよし、気の置けない友人とのんびり歩く散歩道もよし、人力車に乗って爽やかな風を感じながら通り抜けるもよし――幾度訪れてもその感動は薄れるものではありません。

いつも緑の情景を見せてくれる竹林にも、四季があります。ほかの木々が花を咲かせ若葉が芽吹く華やかな春、竹の葉は黄変し落葉します。古い葉が落ちると同時に新しい葉が開くので、葉のない時期はありませんが、さらさらと雨音のように響く竹林の落葉の音はなんとも情緒的。この情景は「竹の秋」と言って、春の季語にもなっています。

 

逆に、ほかの木々が紅葉する秋は、筍が一人前の竹となり若葉を茂らせる時期。これは「竹の春」と言い、秋の季語です。

季節ごとの変化だけでなく、晴れの日には眩しい木漏れ日を楽しみながら、雨の日には和傘を差して叙情に浸りつつ……一日ごとに表情を変える嵯峨野の竹林をのんびり歩くのもなかなかおつなもの。毎年12月には「京都・嵐山花灯路」が開催され、ライトアップされた幻想的な竹林の道を歩くこともできます。

 

 

竹林の小径

住所:京都市右京区嵐山(地図

★TRAVEL IDEA「京都に行ったらやりたいこと10 ~嵐山・嵯峨野をめぐる」、次にご紹介するSPOTは野宮神社です。

★京都に行ったらやりたいこと10
①寺社仏閣をめぐる
②お土産を買う
③嵐山・嵯峨野をめぐる
④京料理をいただく
⑤きものを着る
⑥お茶をいただく
⑦海の幸をいただく
⑧町家のお店に行く
⑨伝統文化に触れる
⑩自然を感じる

LINEで送る