東寺(教王護国寺)

夜間特別公開、壮麗な東寺のライトアップで心を清める

―文:小西尋子

京都駅南口から南西へ歩くこと約15分ほど。南区にある東寺(教王護国寺)は、796年に平安京の鎮護を担う官寺(国立の寺院)として、都の正門である羅城門の東に創建されました。日本ではじめての密教寺院であり、真言宗の総本山です。

平安京最古の寺院、創建からおよそ1200年と長きにわたって京の歴史を見つめ続けてきた荘厳なお寺は、1994年には世界文化遺産として登録されました。一年を通して国内外からの観光客が絶えない、京都観光の王道スポットです。

広大な敷地に約200本の紅葉の木々というスケールの大きさもあり、特に観光客の多い京都の秋でも歩けないほど混み合うということはありません。

また、京都市内では比較的暖かいエリアに位置するため、紅葉の色づきは遅め。他の紅葉スポットが冬支度に入っても、ここにはまだ錦秋の景観が残り、のんびり紅葉狩りを楽しめます。なんといっても、日本に現存する最高の五重塔と、広大な敷地のそこかしこに佇むイロハモミジやイチョウ、ドウダンツツジなどの鮮やかな色彩の組み合わせは格別の美。一度は訪れておきたい場所です。

2015年から大規模な紅葉ライトアップが行われるようになり、光に照らし出される境内はとてもドラマティック。夜の瓢箪池に映りこむ五重塔と紅葉を撮影すれば、どちらが実像なのか虚像なのか、ふと分からなくなるような幻想的な情景を写真に納めることができます。

2016年の紅葉ライトアップと夜間特別公開は10月28日(金)~12月4日(日)、午後6時30分~午後9時30分まで(受付は午後9時まで)です。

また、紅葉がライトアップされる期間中の昼間は、貴重な寺宝や建物の特別公開もあります。京都のランドマークである五重塔の初層内部、講堂の須弥壇北面や密教儀式を執り行う道場・灌頂院など、いずれも通常は非公開の場所を拝観できる貴重な機会です。

特に、五重塔の初層の中は、塔の各層を貫いている心柱の大日如来、その周りを四尊の如来と八尊の菩薩が囲み、四方の柱に金剛界曼荼羅が描かれている極彩色の密教空間。一歩足を踏み入れれば、その厳かな雰囲気に圧倒されます。

京都駅の裏側にあたるため、新幹線などで遠方へ戻る人でも、時間いっぱい紅葉狩りを楽しめる点もありがたいところ。足早に過ぎゆく京の秋、その名残をここ、東寺で存分に惜しんでください。

 

東寺(教王護国寺)

住所:京都市南区九条町1(地図

TEL:075-691-3325 

時間:8:00~16:30受付終了(17:00閉門)

休業:無休 

料金:500円(金堂・講堂拝観) 

10/28~12/4は、800円(五重塔・金堂・講堂)、800円(灌頂院、9:00~)

WEBサイト: http://www.toji.or.jp/

★三宅 徹さんによるTRAVEL IDEA「京都カメラマンが案内する「極私的」京都紅葉ツアー」はこれで終了です。他のTRAVEL IDEAもぜひご覧ください。

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