露庵 菊乃井

四季の味とおもてなしの詰まった珠玉の京懐石と出合う

―文:大木由美、写真:本間腕

 

京都を訪れたら一度は味わいたい、京懐石。「菊乃井」は、ガイドブックを見ても京都人に尋ねても「京懐石ならこの店」と必ず名前が挙がる老舗料亭です。老舗といっても堅苦しい雰囲気ばかりではなく、カウンター席には外国人の観光客も並び料理について板前さんと言葉を交わす、気さくな光景も見られます。

「得意料理はシーズン(四季)」という店主の言葉通り、一品ごとに季節の心馳せがうかがえる料理は目にも楽しいもの。こちらの八寸は秋の味覚を盛り込んだ11月のメニュー。黄金色の銀杏やシメジなどが並ぶ中、左側にあるのは鴨肝の松風という珍しい料理。上にちょこんと乗せられた松葉は、実は茶素麺という遊び心もある逸品。

柿の葉を模した清水焼の皿で供されるのは、向付と呼ばれるお刺身。毎日、淡路島の岩屋から活き締めして届けられる明石の天然鯛は、身が透き通るような美しさと凝縮された旨み。真魚鰹は昆布締めにしてポン酢ゼリーで召し上がるオリジナル料理で、魚の臭みも少なく外国の方にも食べやすい工夫が凝らされています。

杉板に包まれ、―中身はなんだろう?と期待に心くすぐられ、いざ姿を現したのは味噌幽庵かます杉板焼き。目で楽しみ、香りを味わい、舌で堪能する、京懐石の粋を集めたひと品です。

1階はカウンターと掘りごたつと、正座が苦手なお客にも安心のお席。部屋のしつらえにも細やかな心配りがうかがえる、一度は訪れたい料亭です。

 

露庵 菊乃井 木屋町店

住所:京都市下京区木屋町通四条下る斉藤町118(地図

電話:075-361-5580

時間:11:30~13:30、17:00~20:30

WEBサイト:http://kikunoi.jp/

★TRAVEL IDEA「京都に行ったらやりたいこと10 ~京料理をいただく」はこれで終了です。他のTRAVEL IDEAもぜひご覧ください。

★京都に行ったらやりたいこと10
①寺社仏閣をめぐる
②お土産を買う
③嵐山・嵯峨野をめぐる
④京料理をいただく
⑤きものを着る
⑥お茶をいただく
⑦海の幸をいただく
⑧町家のお店に行く
⑨伝統文化に触れる
⑩自然を感じる

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