京都美山・京北

自然の恵みと戯れる

―文:玉田南倭、写真:本間腕

 

京都市内から車で周山街道と呼ばれる国道162号線を北へ約90分。京都府南丹市にある美山町は、人口約4500人、標高800メートル級の山々に囲まれた自然豊かな町です。町の大部分を森林が占めることから「動植物の宝庫」と謳われるほど。空気が澄んでいるので、夜になると満天の星空が広がりロマンチックな雰囲気たっぷりです。町の中央には清らかな美山川が流れ、川沿いに美山の代名詞・かやぶきの民家が立ち並びます。大自然と美山の伝統的住居であるかやぶき民家の調和は、住まう人々の営みが織りなす日本の原風景といえます。おいしい空気をたっぷりとあじわいながら、美山の町の自然を体感しましょう。

美山町の東側に位置する、地井地区は特にかやぶき民家が多いエリア。国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されていて、「かやぶきの里」とよばれる美山を代表する場所。かやぶきの民家沿いの田舎道を歩いていると、筒形の昔ながらの郵便ポストや農具、蓑(みの)が民家の壁に掛けられていたりと、絵になるノスタルジックな風景が実に多いのも魅力です。

また、美山川の源流には「芦生研究林」という広大な原生林が広がります。やさしい木漏れ日、鳥のさえずり・・・森林浴をしながらのハイキングはきっとあなたを癒してくれるはず。

四季折々にその表情をかえるかやぶきの里。一年を通して観光客が途絶えることはありません。初秋になるとかやぶきの民家を背景に満開のそばの花畑が広がり秋の風物詩として親しまれています。冬のメインイベントは、かやぶき民家を約1000個の灯篭でライトアップする「かやぶき雪灯篭」。季節ごとにさまざまな楽しみ方ができるのも美山の魅力のひとつです。

また、自然の恵みをいただくことも、旅の醍醐味。おいしい水と空気で育てられたお米、地元の野菜、養鶏場の地鶏やたまご、美山牛乳、鹿肉料理やスーツなどを店や宿で味わい、五感で自然を感じてみてはいかがでしょうか。

訪れた人の心を満たし、やすらぎを与えてくれる美山へぜひお越しください!

 

そして、美山から京都市街へ戻る道すがら、国道162号沿いの「京北」エリアへ寄り道もいかがでしょう?

春と秋はきのこ狩り、6月から9月にかけては鮎釣りを始めとした渓流釣り、夏はアウトドアの定番のバーベキューはもちろん、流しそうめんや石釜ピザ作りなども体験できます。最近はパラグライダーの施設もあり、大空を滑走しながら京都の雄大な自然を眺めるのはなんとも清々しい気分。洛中の観光に疲れたら、気分転換にちょっと足を伸ばして京の森の空気を味わうのもおつなもの――お子様のいる家族だけでなく、アウトドア派のカップルにも人気上昇中のエリアです。

春は、皇室ゆかりの常照皇寺の桜も見事。国の天然記念物である「九重桜」をはじめ、御所から株分けされたといわれている「左近の桜」、一重と八重が一枝に咲く「御車返しの桜」など桜の名木がある名刹です。

市街地からちょっと足を延ばして、体全体で自然を感じてみてください。 

★TRAVEL IDEA「京都に行ったらやりたいこと10 ~自然を感じる」、次にご紹介するSPOTは「嵯峨野トロッコ列車・保津川下り」です。

★京都に行ったらやりたいこと10
①寺社仏閣をめぐる
②お土産を買う
③嵐山・嵯峨野をめぐる
④京料理をいただく
⑤きものを着る
⑥お茶をいただく
⑦海の幸をいただく
⑧町家のお店に行く
⑨伝統文化に触れる
⑩自然を感じる

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