天龍寺

約700年前の姿をとどめる、風雅な庭園

―文:柚原靖子

写真提供:山崎晃治

 

嵐山の人気スポットのひとつが1339(暦応2)年創建の臨済宗の禅刹、天龍寺。長い参道を歩くと、正面に見えてくるのは大きな三角形の屋根を持つ庫裡。その堂々とした佇まいを仰ぎ見るだけで、大寺院の風格が伝わってきます。

天龍寺の見どころの一つが、天龍寺開山の夢窓疎石が手掛けた池泉回遊式庭園「曹源池庭園」です。大きな曹源池の正面中央に見えるのは、“滝を登り切った鯉が龍に姿を変える”という故事にならった石組「龍門爆」。さらに嵐山と亀山が借景となり、雄大な眺めを作り上げています。庭園だけでも参拝できますが、できれば方丈に上がって見るのがおすすめ。禅僧であり作庭家でもあった夢窓疎石の意図に思いを巡らせながら鑑賞しましょう。また庭に下りた後は、方丈から見るのとは違った庭の表情が楽しめます。

天龍寺を訪ねるのが土・日曜、祝日や春秋の特別参拝期間なら、法堂の天井に描かれた「雲龍図」を参拝するのもおすすめ。日本画家・加山又造が描いた躍動感溢れる八方睨みの龍は迫力満点です。

かつての天龍寺は今よりも境内が広く、曹源池をはじめ大堰川(桂川)や渡月橋、嵐山も境内に含まれていたというから驚きです。夢窓疎石はその境内から曹源池など名勝10カ所を「天龍寺十境」と定め、風光明媚な景色を讃えました。700年という時間を経て、今も人々を惹きつける庭園。ここでは時間を忘れて、じっくり庭園と向き合ってみましょう。

  

 

天龍寺

住所:京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町68(地図

TEL:075-881-1235

時間:8:30~17:30閉門(10月21日~3月20日は17:00閉門)

法堂「雲龍図」特別公開9:00~17:00(10月21日~3月20日は16:00閉門)

料金:庭園(曹現池・百花苑)高校生以上500円、小・中学生300円

諸堂(大方丈・書院・多宝殿)庭園参拝料に300円追加

法堂「雲龍図」特別公開一人500円(通常参拝料とは別)

WEBサイト:http://www.tenryuji.com/

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★京都に行ったらやりたいこと10
①寺社仏閣をめぐる
②お土産を買う
③嵐山・嵯峨野をめぐる
④京料理をいただく
⑤きものを着る
⑥お茶をいただく
⑦海の幸をいただく
⑧町家のお店に行く
⑨伝統文化に触れる
⑩自然を感じる

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