Castella do Paulo

ポルトガルの味と文化を満喫

―文:中村慶子、写真:佐藤佑樹

 

北野天満宮の大鳥居に向かって右隣にあるポルトガル菓子&カフェのお店「Castella do Paulo」(カステラ ド パウロ)。元々は造り酒屋だったという蔵にかかった、赤と緑の国旗が目印です。

こちらのお店のオーナーパティシエ、パウロ・ドゥアルテさんはポルトガルのリスボン出身。ポルトガルのお菓子と言えばカステラが有名ですが、パウロさんは「カステラ元祖」を名乗る長崎の老舗「松翁軒(しょうおうけん)」で外国人で初めて日本のカステラを学んだパイオニアです。故国に戻って1996年にリスボンで開店したお店「Castella do Paulo」を、2015年4月に京都へ移転しました。

16世紀、宣教師によって伝えられたポルトガル菓子「パォンデロー」は、日本で独自の「カステラ」に成長しました。実は、原型の「パォンデロー」と進化形の「カステラ」は、見た目や食感が割に異なります。「ポルトガルの人々に喜んでカステラを食べてもらえるようになったので、今度は日本の皆さんに素朴で温かみのあるポルトガル菓子を食べてもらいたいとの思いが沸き上がった」とパウロさんの奥さんでポルトガル菓子研究家の智子さんは言います。そして選んだ地が、智子さんの出身地・京都でした。

お菓子とともにポルトガルの文化も伝えたいと願う夫妻がお薦めするメニューが「食文化比較体験プレート」(702円)。ポルトガルの洗礼式や結婚式など大切な行事に欠かせない「パォンデロー」は、地方によって生地をしっかり焼き上げるタイプだったり半熟だったり、焼き型が素焼きだったり銅鍋だったりとさまざま。3つの地方から選んだ「パォンデロー」に「パウロのカステラ」を加えた4種の盛り合わせがこちらです。

1階のイートインコーナーのほか、2階にはポルトガルの昔ながらの木製泡立て器が展示された隠れ家的スペースもあり、民族歌謡「ファド」を聞きながら「ポルトガル家庭料理ランチ」(1,200円)など珍しくて興味深いメニューがいただけます。

ショーケースに並ぶテイクアウト用のお菓子も、鶏卵そうめんを使用したシュー菓子「ドゥシェーズシェ」(270円)など、一風変わったポルトガル菓子がズラリ。一方で、パウロさんが「最高のカステラを作りたい」との思いからWABISUKEのひらがいたまごで作った「特上カステラ」(950円)も、ぜひ食してみたい一品です。カステラは卵、小麦粉、砂糖のみで作るシンプルなお菓子だけに、素材自体の味が大切。パウロさんが「味が濃厚。メレンゲにしたときに力強さも感じられる」と気に入り、人気が高く毎日は手に入りにくい卵のため土・日曜だけ製造、販売しています。天神さんにお出かけの際、立ち寄ってはいかがでしょう。

 

Castella do Paulo(カステラ ド パウロ)

住所:京都市上京区御前通今小路上ル馬喰町897蔵A棟(地図

TEL:075-748-0505

営業時間:9:30~18:00(カフェ~17:00)

定休日:水曜、第3木曜

WEBサイト:http:// castelladopaulo.com/

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