京都水族館

水と共に命のダイナミズムにふれあえる場所

―文:大河内ゆかり、写真:倉本あかり

 

京都駅の西、梅小路公園周辺は近年注目のスポットです。街中に緑豊かな環境が整備され、水族館や鉄道博物館といったレジャー施設が新たな集客を呼んでいます。そのひとつ、京都水族館は2012年に日本初の内陸型大規模水族館として誕生。5年目となる今年、初めての大規模リニューアルを実施し、より京都らしい魅力を発信する展示へと生まれ変わりました。

入場ゲートを入ってすぐの「京の川」エリアでは鴨川と由良川、2つの名川に棲むいきものを展示。中でも国の特別天然記念物であるオオサンショウウオには思わず目を奪われます。ナマで見るオオサンショウウオは予想以上の存在感。太古の昔からその姿を今に留める“生きた化石”は、水槽の隅で折り重なったままどこかユーモラスな魅力を放っています。

さらに今回リニューアルされた2F「京の海」エリアでは、海からも京都をアプローチ。約500トンもの人工海水が満たす大水槽には、約50種6000匹もの多種多様ないきものが回遊しています。きらきらと光るマイワシの群れや悠々と泳ぐホシエイなど、自然の海をそのまま切り取ったかのようにダイナミックな世界。それらを間近で見られるので、まるで海の中にいるような気分です。さらに、京都人の食卓でお馴染みのグジとも呼ばれるアカアマダイやハモのリアルな姿にもお目にかかれます。

そしてライブ感あるイルカパフォーマンス「イルカLIVEきいて音(ネ)」も見どころのひとつ。観客を巻き込みながら、飼育スタッフとパフォーマー「楽rakuu」(ラクゥ)との息の合ったパフォーマンスが会場を沸かせます。水しぶきを上げて躍動するイルカの背景を彩るのは、季節ごとに趣を変える新緑や紅葉。時折新幹線が通るところが目に入るのも京都水族館ならではの光景です。9月末までは夏限定イベント「イルカとスプラッシュ!!」も加わり、シーズンをさらに盛り上げます。

愛らしいイルカやペンギンに癒され、京都の水辺に生息するいきものたちにも親しめる京都水族館の楽しみ方は実に多彩です。その一方でこうしたいきものの展示は私達にさまざまな問題も投げかけます。自然環境の変化や増加する絶滅危惧種、鴨川のオオサンショウウオも外来種との交雑が進み危機的な状況にあるそうです。京都水族館ではこうしたいきものの保全の一端を担っていることも役割のひとつであり、さまざまな展示を通して多様な命のつながりを感じることができます。山紫水明の豊かな自然が美しい景色だけでなく、かけがえのない営みをもたらしてきたことも理解できるはず。京都で水族館、それは意外なようで結構意味深い観光ルートなのです。

 

〈京都水族館〉

住所:京都市下京区観喜寺町35-1(梅小路公園内)

TEL:075-354-3130(10時~18時)

開館時間:10:00~18:00(※季節により異なる。最終受付は閉館の1時間前まで)

※7月16日~18日、7月23日~8月12日、8月16日~31日は20:00まで 

  8月13日~15日は8:30~21:00

料金:大人2,050円・高校~大学生1,550円・小中生1,000円・3歳以上~600円

WEBサイト:http://www.kyoto-aquarium.com/

 

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