哲学の道

1.5キロ続く、圧巻の桜街道

文:日沖桜皮

東山のふもとに位置する哲学の道は、銀閣寺参道から熊野若王子神社横までの1.5キロメートルほどの散歩道です。とりわけ桜の季節にはたくさんの人が訪れ、琵琶湖疏水のせせらぎに耳を傾けながら、両脇に咲き並ぶ桜に酔いしれます。

哲学の道周辺は、明治時代に文人が多く住んだことから、当初は「文人の道」と称されていました。その後、哲学者・西田幾多郎や田辺元らが思索しながらこの道を歩いたことから「哲学の小径」と呼ばれるようになり、現在では「哲学の道」として「日本の道100選」にも選ばれ、地元の方だけでなく世界中の人たちに愛されています。

実は、哲学の道が桜の名所となったのには、ちょっとしたエピソードがあります。銀閣寺への参道脇に屋敷を構える白沙村荘には、かつて明治から昭和にかけて活躍した日本画家の橋本関雪が住んでいました。妻・よねの提案により、関雪が、大正期に画家として大成した感謝の意を込めて360本もの桜の苗木を寄贈し、この大規模な桜並木が形成されました。ここに咲く桜は「関雪桜」と呼ばれ、愛され続けているのです。

見ごろは4月上旬から中旬、450本ものソメイヨシノが両岸から疏水を覆うように咲き誇る「空一面」の桜は、自然のなせるアーケードのよう。休憩処や土産店にも事欠かず、また近くには永観堂や銀閣寺、法然院、大豊神社などの観光名所も多数ありますので、少し足を延ばしながらの散策もおすすめです。

哲学の道
住所:京都市左京区鹿ケ谷(地図
電話:075-761-1944
開門時間:終日
参拝料:無料
WEBサイト: なし

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