WIFE&HUSBAND

鴨川のほとり 夫婦で営む自家焙煎コーヒー店 

ー文:中村慶子、写真:瀧本加奈子

北大路橋に近い、鴨川のほとりの小さな路地。軒先に古風な丸イスがぶら下がり、巻いたゴザが立ち並ぶ「WIFE&HUSBAND」は、2015年にオープンした自家焙煎のコーヒー店。趣味のよい古物に囲まれた店内も、温かな雰囲気です。

吉田恭一さん、幾未さん夫妻にメニュー表を見せてもらうと、イスとゴザの理由が分かりました。飲み物や豆の量り売りと並ぶ「PICNIC/coffee at the river」の項目。藤ポット(要返却)入りのコーヒーにお菓子が付いた「ピクニックバスケット」(1000円/1・5時間)のほか、丸イスやゴザ(各150円/同)などのレンタル、ひざ掛けの無料サービスもあります。「鴨川は歩いてすぐ。思い立ったらお弁当やコーヒーを手に家族でもよく行きますね」


悩んだ末、今回はまず店内でブレンドの「DAUGHTER」(550円)をいただきました。ブラジル、コロンビア、モカの3種の豆を組み合わせた「WIFE&HUSBAND」初のブレンド。同じく2人に初めて生まれた「娘」という存在を名前につけました。アンティーク調の白いマグカップにたっぷり180cc。前はおでん屋だった面影の残るカウンターでいただくと、深入り豆のコク深い風味がストレートに伝わってきました。苦味が効きながら濃すぎず、雑味もないので飲みやすい味。量にも納得です。「お替わりされる方も多いですよ。時間が経ってもあまり味が変わらないのも特徴です」。幾未さんが作るラム酒で煮詰めたドライフルーツたっぷりの「ケーキ」(350円)とも相性抜群です。

結婚してお店を始める前は、別の会社で紅茶に長く関わってきたというおふたり。濃いのにスッキリした味のコーヒーは、紅茶で培った経験が生きていました。コーヒーのドリップ式と紅茶の抽出式。両方のよいところを掛け合わせ、抽出するようにゆっくりとペーパードリップすることで、理想の味を独学で追求しました。ドリップするときの恭一さんの真剣な表情が印象的です。初めて過ごした日、手網で一緒にコーヒー豆を焙煎したという素敵な思い出を出発点に、コーヒー店を開くことを志した2人。「夫と妻がいて成り立つ夫婦のように、お客さんともご縁の深いお店になりたい、という願いを店名に込めました」

次に鴨川のほとりでコーヒーをいただくのは、さていつにしよう。桜並木が美しい春、緑の夏、色付く秋…。春がいいな、でも人が多いかな…などと思いを巡らせ、来た路地を戻りました。


〈WIFE&HUSBAND〉
住所:京都市北区小山下内河原町106-6(地図
TEL:075-201-7324
営業時間:10:00~17:00 (ピクニックLO 15:30 カフェLO 16:30)
定休日:不定休 ※WEBサイトの営業カレンダーを確認のこと
WEBサイト:http://www.wifeandhusband.jp
※料金は税抜き

 

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