ONE DROP

おいしくて個性的な野菜が並ぶ おしゃれな八百屋さん

ー文:中村慶子、写真:瀧本加奈子

話題の八百屋さんを目指して、新町商店街へ足を運びました。戦前からあり、住宅街の風景になじんだ落ち着いた雰囲気の商店街。パン屋さんや洋菓子店のような、しゃれた店構えの「ONE DROP」に到着しました。次々とお客さんが出入りしていて、活気があります。

無農薬野菜を中心に、産地直送の新鮮でおいしい青果を販売する八百屋さん。「売り上げトップは旨味がぎゅっと詰まった『うまトマト』。ミニトマトは静岡や北海道など季節に合わせて4ヵ所の産地をリレーし、おいしい商品を年間通して提供しています」と代表の小谷亘さん。黄色くてホクホク甘い、栗のようなジャガイモ『インカの目覚め』も定番の人気商品だそうです。

土付きのまま袋詰めされたニンジン、白い小花が添えられたイチゴも。レモンやサトイモなど、包装しておらず1個から買えるものも多く、海外のマルシェのような雰囲気です。最大の特徴は、商品に栽培方法が表示されていること。有機認証を取得した「JAS有機AAA」を筆頭に6種。「農薬不使用」が「3年以上農薬と化学肥料を不使用」というような説明書も壁に貼られています。

新種などの珍しい野菜はポップの説明が詳しく、持ち帰りできるレシピも置かれています。こちらで取り扱うダイコンは、赤、ピンク、紫、緑、黒…と彩り豊か。「異彩を放つ黒ダイコンは、皮をむけば白色。生で食べて辛味ダイコンのような辛さも楽しめますが、バターでソテーすればイモのようなホクホク食感になります」などと書かれたプリントが置かれているところも親切です。青果のほか、お漬物などの日配品、ジャムやお茶なども厳選して取り扱っています。

学生時代のアルバイトを出発点に、青果との付き合いが10年以上となる小谷さん。独立した当初は、農薬不使用と地産地消にこだわって京都近郊の生産者から野菜を仕入れ、ガレージを拠点に宅配を専門としていたそうです。しかし、妻・遼子さんと店舗を持ち経営を安定させていく過程で、「農薬を適正に使っているなら敬遠する必要はない」「地産地消を軸としながら、全国の青果も開拓して仕入れよう」と判断。農薬などの情報提示を前提に、大切なことは「本当においしいものを適正価格で提供すること」と考えるようになりました。

四季の恵み、進化する技術、志ある生産者たち。「そこから生まれる日本の野菜が素晴らしいことを皆さんに伝えたくて、八百屋を続けています」。帰宅後に人気商品「インカの目覚め」を肉じゃがにしていただくと、人気の理由や小谷さんの思いがよく理解できました。


〈ONE DROP〉
住所:京都市北区小山初音町26(地図
TEL:075-493-5612
営業時間:10:30~19:00
定休日:日曜、ほか不定休あり
WEBサイト:http://www.onedrop-vege.net

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