クロッシェ

宝石のような美しさに見とれてしまう 新感覚の京あめ専門店

ー文:中村慶子、写真:マツダナオキ

にぎやかな四条通から1本南に下がった綾小路通。歩いていると、コンクリート打ちっぱなしのスタイリッシュなお店を見つけました。2013年にオープンした「京あめ」の専門店「クロッシェ京都本店」です。次々出入りする女性たちに続き戸を引くと、店内は壁、床、天井がすべて白色で統一された現代的なデザインながら、京の古い町並みにも馴染んでいて、「景アート」の作品ならではです。大きな窓から差し込む光を受け、主役の飴たちが宝石のようにきらめいていました。カラフルではっとするほど鮮やかな発色が、白い内観に映えます。商品カードには、「源氏絵巻」「長靴を履いた猫」など興味深いネーミングとその説明。まるで美術館に来たような印象を受けます。

店頭に並ぶ30種以上の飴に目移りしていると、「ご試食いかがですか」と大花めぐみ店長が声をかけてくださいました。悩んだ末、角型ヨーグルト味で京都本店限定の「シェルブールの雨傘」をリクエスト。同名の仏映画で、カトリーヌ・ドヌーヴが着ていたドレスの配色をモチーフにした一品で、ピンクと水色の小粋な色使い。口に入れると、やさしい甘さと酸味が広がります。

お言葉に甘えて、もう1種。「銀鼠」という名の渋い色合いの新商品は、見た目からラムネかペパーミント味を想像したのですが、スイートポテト味と聞いてびっくり。お出しいただいたほうじ茶とよく合います。「見た目と味が一致しない飴もあるのが面白いところです。例えば抹茶味でも形や味の異なる2種があるので、いろいろ尋ねてくださいね」。実際、お客さんの相談に乗る大花さんは、とても楽しそう。「『この飴は』というところを『この子は…』なんて話してしまって恥ずかしいのですが…。娘みたいにかわいい飴たちのよさを、できるだけお客さまに伝えられればと思っています」。


「クロッシェ」は神戸の洋菓子メーカーでマーケティングを学び、国内外の文化に詳しい池村武彦社長と、創業140年、京都で最古の飴屋である今西製菓がタッグを組んだブランド。古くより伝わる「京あめ」の技術にヨーロッパの工芸飴の技術を加え、独特の世界観あふれる新しい「京あめ」を生み出しました。眺めて外見を楽しんだり、文化や歴史に思いをはせたり…。京みやげやプレゼントに最適なほか、オフィスの引き出しにしのばせれば仕事の効率が上がりそうです。



〈クロッシェ〉
住所:京都市下京区綾小路富小路東入塩屋町69(地図
TEL:075-744-0840
営業時間:10:30~19:00
定休日:不定休
WEBサイト:http://www.crcht.com

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