knot furniture produce

ー文:中村慶子、写真:マツダナオキ

今回の案内役、栗山文孝さんが代表を務めるknotのショールームは、大きな堀川通に面したレトロビルの2フロアで、3月中旬にリニューアルオープンを予定しています。内装や家具の配置がほぼ整った1階ショールーム。淹れ立てのコーヒーをいただきながら、目の前のローテーブルの作りをお聞きして驚きました。ウォールナット材の内側が、朱漆器のような渋い色合い。これは「根来塗」という漆塗りの技法をヒントに、麻布にウレタン塗装して磨くという工程を繰り返しています。黒い上塗りの所々に朱塗りの下地が表出して、模様のよう。「実験を繰り返してやっと商品化できました。使いながら表情の変化が楽しめます」

2階に上がると、さらに楽しさが広がります。和紙を前面に貼り、脚にスチールを用いたテレビボード。畳をナラ材で囲んだ脚物家具は、座ってもテーブルとして使ってもよい高さです。和テイストだけではありません。座面にペーパーコードを張ったイスは北欧家具によく見られますが、knotではアウトドア用の紐、パラコードを張っています。登山用のザイルロープを背もたれに交わしたイスも目を引きます。「ペーパーコードより座り心地に弾力があります。アウトドア製品は丈夫で、色やデザインが豊富なところも魅力ですね」。

 

「素材としてよい」と思ったものは、固定観念にとらわれず採り入れてきた栗山さん。和の素材は、景アートや二葉葵展実行委員会のメンバーとなってから、用いるようになりました。ナラやウォールナットなどの洋材と和素材との組み合わせは、シンプル・モダン調でありながら、日本らしさをうまく融合。京都に生まれ育ち、町の人々と積極的に交わってきた栗山さんが生み出す家具だからこそ、現代の京の住まいにしっくり合うのでしょう。


オーダー家具にこだわるknotは、ショールームでサンプルを見ながら商談し、京都市西北部の工場で製作しています。「ショールームで伝えたいのは、うちの家具についてだけではありません」。例えば、木目が整然と並んだ無垢材のテーブル。「これはナラ材を4枚接ぎ合せているのですが、出来る限り柾の目の部分で接ぎ合せます。職人の木取りの経験や技術があってこそ、木目が美しく並びます」。量販店に真似できない、手間隙かけたものづくり。「1点ずつきっちりした構造や接合で作った家具は、何十年と使い続けられ、シミも味わいとなり愛着がわいていきます。目先や効率を追求するだけでなく、豊かな生活を送ってほしい。その思いをお伝えしたいですね」

〈knot furniture produce〉
住所:京都市上京区堀川寺之内竪町690(地図
電話:075-415-7060
営業時間:10:30~19:00
定休日:水曜日
WEBサイト:http://www.knot-fp.co.jp

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