富英堂

伏見の銘水と酒粕の香り。酒まんじゅうを手土産に。

ー文・写真/馬場健太

そのときはすでに酔っ払っていて、こまやかな味を覚えていないのですが

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初めて伏見に足を運んだ日
キザクラカッパカントリーで日本酒を試飲しまくるとともに誰が言っていたのかこれも忘れてしまったのですが
「酒まんじゅうは食べとかなきゃ!」という言葉をきいて微塵の迷いもなく酒まんじゅうをいただきました。

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酒まんじゅうを酒で流し込むという
いかにも酒のまち・伏見ライクな過ごし方ができてとてもたのしかったです...じゃなくて

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すでに酒まんじゅうが伏見名物としてそこにあったのですが
実は!この酒まんじゅうが名物になったのはここ25年ちょっとのことなのです。

 

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その立役者は
明治28年から続く老鋪京菓子屋〈富英堂〉4代目の富樫一貴さん。
寺社仏閣に奉納する引き菓子や門前菓子をつくるところからスタートし、3代目から生菓子も手がけるようになった〈富英堂〉。
一貴さんが働き始めたのは24歳のときです。

富英堂

当時の伏見には、「名物」といえるものがなかった…!
というわけで、もともと季節感を表す冬のお菓子として地域に根付いていた酒まんじゅうに焦点を絞り
老若男女問わず愛される名物をつくるべく改良をかさねます。

酒まんじゅう

3つの酒蔵から集まる酒粕と伏見の銘水を使い、酒の香りとマッチする特製あんこを作り上げ、あたらしい酒まんじゅうが完成。イメージしたのは「甘酒」のようなさりげないけど身体にしみわたる自然な甘みと豊かな香り。何個でもパクパクいけてしまいます。

酒まんじゅう

富英堂の酒まんじゅうは、富英堂のお店はもちろんのこと
先述のキザクラカッパカントリーや、伏見桃山近辺の酒蔵などでいただくことができます。

富英堂
ただ、これらの酒蔵が密集しているエリアに〈富英堂〉がありますので、ぜひとも足を運んでみましょう。坂本龍馬ゆかりの「寺田屋」からも徒歩5分ほどの距離にあります。

富英堂

まちに根付くお菓子屋さんとして創業から120年。
お店の壁面には、その歴史と伝統の技を感じるお菓子の木型がならんでいたり
ショーケースを眺めるだけでもワクワク楽しくなります。

富英堂
取材に訪れた日も近所の方が、手土産を買いに訪れていました。

 

富英堂

わらび餅もとっても美味しそう!

酒まんじゅう

そしてふたたび酒まんじゅう。
酒粕がまぜこんでありますが、たべても酔っ払うことはありませんのでお子さんも運転手のお父さんも安心してください。

 

京都に来て驚いたのは
こういったまちの和菓子やさんがつくる生菓子などの類はあまり日持ちするものではないので、京都の外に全然出ていない、おいしいお菓子がたっくさんあるということです。

酒のまち、伏見にきたならばぜひ
伏見が育んだ水とお酒でつくられた酒まんじゅうをぜひぜひ味わってみてください。

 

酒まんじゅう

〈富英堂〉

電話:075-601-1366
住所:京都府京都市伏見区中油掛町93
営業時間: 9:00~19:00
定休日:木曜日

 

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