CHIPPRUSON

昨日よりも今日、今日よりも明日…日々美味しくなっていく「進化型パン屋」

ー文・写真:牟田悠

京都には美味しいパン屋さんがたくさんありますが、そのなかでも〈CHIPPRUSON〉は少し変わっています。

すでに抜群に美味しいにもかかわらず、未だ成長過程にあるという「進化型パン屋」なのです。

CHIPPURUSON店内2

もともとは趣味でパンをつくっていたという、店長の齊藤さん。2013年にお店をオープンする以前は、パン教室の先生をしていたそうです。

「趣味でつくっている頃から、ブログとSNSでパンづくりの記録を発信していたんです。5、6年くらい続けていたのですが、そのうち小麦粉に興味が偏ってきて研究日誌のようになっていました(笑)。そのとき、パンとお菓子の材料を扱っている問屋さんから『うちでパン作りを教えませんか?』と声をかけてもらったんです」。

CHIPPURUSON斎藤さん店長の齊藤さん

販売しているパンは常時13〜15種類程ですが、その原材料である小麦粉はなんと10種類も使い分けているとのこと。

「この規模のパン屋さんでこんなに種類を使っているところはあんまりないと思いますが、私にとっては生地が命。設計図のように配合の割合を考えて、食感の違いを出しています」。

小麦粉の産地は、フランス産が1種類で、のこりは北海道産。有機栽培や、減農薬栽培のものを選んでいるそうです。

あれこれ悩みつつ、「お野菜パン」、「バゲット」、「しめ縄パン」を購入しました。

CHIPPURUSONお野菜パンお野菜パン

お野菜パンに乗っているのは、斎藤さんがお友達の農家から分けてもらっているという有機栽培の野菜。驚くほど味の濃い野菜を、スペイン風のトマトソースが引き立て、ふんわりしたパンが全体を包み込むように支えています。

トッピングされているチーズには、お豆腐が混ぜ込まれているとのこと。そのためか、とても軽い口当たりでした。

 CHIPPURUSONバゲットバゲット

バゲットは風味がとても豊か。柔らかい生地がしゅわっと口のなかで溶けるようで、粉の香ばしさと天然酵母の甘い香りが鼻腔から抜けていきます。バターを塗らずとも、そのままで十分深い味わいがありました。

 CHIPPURUSONしめ縄パンしめ縄パン

取材に伺ったのが年末だったので、お正月向けの限定商品「しめ縄パン」もいただきました。もっちり生地が、優しい甘さのシュガーをまとっています。可愛らしい見た目ですが、しっかりとした食べ応えです。

3つともすべて食感が違うので、パンを口に入れるたびにワクワク。とても楽しい食事の時間になりました。

CHIPPURUSON店内1お店の場所は、有名な船岡温泉のすぐお隣。かつては船岡温泉の一部だったため、内装のマジョリカタイルにその名残が見られます。

今でこそ、店頭にはクオリティの高いパンがずらりと並んでいますが、オープン当初はなかなかお店を開けられなかったとのこと。1年ほどは「焼けたらオープンします」という状態が続いていたそうです。

「手間のかかることがやりたいのに、テンポよく効率的に焼くということができなくて。ガッツはあるのに体力がないという状態で、体調を崩したこともありましたが、お客さんに支えていただいて乗り越えました。常連さんに『よく焼けるようになりましたね』と言われたりします(笑)」。

お店に来てくれるお客さんの半数ほどは、開店当初から通い続けている方なのだそう。

「もっとパンが上手く焼けるように、お客さんと一緒に成長していけますようにという願いをこめて、最初に『進化型パン屋』というコンセプトを立てたんです。今までのドラマを見ていただいているからこそ、お客さんにも応援してもらえているんだと思います」。

パン好きのみなさん。〈CHIPPRUSON〉のこれからを楽しみにしつつ、小麦にこだわりぬいた絶品のパンをぜひご賞味ください。

 

〈CHIPPRUSON〉

住所:京都市北区紫野南舟岡町82-1-1

TEL:075-366-8067

営業時間:14:00〜19:00(月・金曜日は喫茶併設で11:00オープン)

定休日:火、水、土曜日

WEBサイト:http://chippruson.com/

 

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