まるき製パン所

昭和の雰囲気が残る、懐かしくも新鮮なパン屋さん。〈まるき製パン所〉

―   写真 / 馬場健太・石野亜童   文/  牟田 悠

 

道路に面したカウンターに、ずらりと並ぶパン。

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老若男女のお客様がひっきりなしに訪れて、手早く選び購入していきます。

店主の木元さんをはじめ、接客する販売員の方々の笑顔がとても明るく生き生きとしていて、「こんな人たちが作っているなら、さぞ美味しいだろうなあ」と期待が高まりました。

 

 

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お話を聞かせてくださった木元さんお話を聞かせてくださった木元さん

〈まるき製パン所〉は、1947年創業の歴史あるパン屋さん。町家の1階部分で営まれています。

木元さんによれば、開業以来68年間、パンの作り方はまったく変わっていないのだそう。代々受け継がれているこだわりがあるのかと思って聞いてみたところ、「とくに何かにこだわっているということはないんです」とあっさり言われてしまいました。

「美味しいものをつくろうと、努力しているだけですよ。添加物は入れないように、気をつけてはいますけど」。

そうは言いながらも、パンは前日の夜に仕込むのではなく、より美味しくなるように朝3時に起きてすべて作っているとのこと。「こだわり」という言葉は使わなくても、そうした見えないところでの努力や工夫が積み重なって、多くの人の心を捉えているのではないでしょうか。

 

 

 

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小さなスペースに所狭しと並んでいるパンは、全部で約60種類。ラインナップのメインになっているのは、細長いロールパンにさまざまな具を挟んだサンドウィッチです。

 

 

ロールパンのサンドウィッチが色々ありますロールパンのサンドウィッチが色々あります

そのなかでも、圧倒的な人気を誇っているのが「ハムロール」。中身はキャベツとハムだけというシンプルなお惣菜パンですが、発売から40年以上、ずっと愛され続けているロングセラーです。

 

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午前中にお店を取材した後で、さっそく昼食にいただいてみました。

まず、惜しみなく挟まれた千切りキャベツのさわやかさに驚きます。シャキシャキと瑞々しいキャベツを引き立てる、ロースハムの旨味と塩味。それらを受け止める、ほんのり甘いロールパン。もちろんランチにいただいても最高に美味しいのですが、これが朝食だとしたら、どんなにいい気分で1日をスタートできることでしょうか。

ハムではなくコロッケを挟んだものもあって、ボリュームを求める方にはこちらもおすすめ。フライとキャベツの組み合わせが絶妙です。

 

 

 

店頭に並ぶあんパン

コーヒーブレイクには、ロールパンに小豆を挟んだ、ちょっと珍しいあんパンをいただきました。手にしたときにずっしりと重さを感じるほど、自家製のあんがたっぷり。甘さ控えめの粒あんなので、「あんパン」というよりもむしろ「小豆のサンドイッチ」と呼びたくなります。

 

 

 

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つい「昔ながら」という枕詞を付けたくなる〈まるき製パン所〉ですが、新メニューも度々登場しているとのこと。

「お客さんが迷っていると、あんまり食べたいものがないんやろうなあと思って、何か新しいものを考えるようにしています」。

 

店員の方が、BEACON KYOTOのZINEに興味をもってくださいました!店員の方が、BEACON KYOTOのZINEに興味をもってくださいました!

 

さらに、店員の皆さん。「ハイ、マルキ〜」のかけ声でナイススマイルいただきました。店員の皆さん。「ハイ、マルキ〜」のかけ声でナイススマイルいただきました。

 

「ブランジュリー」と横文字で呼ばなければならないような、おしゃれな名店がひしめきあうパン屋激戦区の京都。そんななかにあって、昭和の佇まいを残す〈まるき製パン所〉では懐かしさと新鮮さを同時に味わえます。日本のお惣菜パンの美味しさを確かめに、ぜひ一度訪れてみてください。

 

 

〈まるき製パン所〉

住所:京都市、下京区松原堀川西入北門前町740(地図
電話:075-821-9683
営業時間:6:30〜20:00/日曜・祝日は7:00〜14:00
定休日:なし(不定休あり)

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