TRAVELING COFFEE

ヒトと文化と京都がつながる場所は、まちなかの古い小学校にあった。

―文・写真 /  馬場健太

05-IMG_3365_1 かつて京都と伏見を300年に渡り結んだ運河、高瀬川。 京都のまちなかにある、この高瀬川沿いに 22年前に閉校した 古い小学校があります。   06-IMG_3366_1 1928年に建設された、元・立誠小学校。 この場所は、明治時代に日本ではじめて映画の上映に成功した「日本映画原点の地」でもあります。   72-IMG_3506_1 現在は、その歴史を受け継ぐ形で 校舎3Fに映画館「立誠シネマ」が常設されており 休日には 体育館や中庭を利用してさまざまな催しが開かれる文化施設になっています。   45-IMG_3453_1 37-IMG_3434_1 1階の玄関を入ってすぐのところ 正面の大きな部屋は、元職員室になります。 あたたかな光が差し込み、気持ちのいい風が吹くこの空間に 約1ヶ月前にオープンしたのが〈TRAVELING COFFEE〉です。     41-IMG_3446_1 立誠小学校の元職員室。椅子も机も、すべてがヴィンテージ。 昭和初期につくられた校舎をそのまま活かし、床から天井・隅から隅まで、いうならば空間そのものがヴィンテージ。「これは保健室の椅子」「こっちは音楽室のもので…」と椅子やテーブルは、ほとんどが小学校にあったものが使われています。   48-IMG_3459_1 36-IMG_3433_1 〈TRAVELING COFFEE〉がはじまったきっかけは2015年春・国際芸術祭PARASOPHIAと連携する形で本格始動したART GRID KYOTO。プロジェクトの一環として、元・立誠小学校は情報や人が集まる中心地「ビジターセンター」になり、期間限定でオープンしたのが〈TRAVELING COFFEE〉です。   03-IMG_3363_1 期間終了後も「このままお店として残してほしい」という声が多く集まり、さまざまな手続きを経て 約1ヶ月前に常設店へ。 〈TRAVELING COFFEE〉は京都繁華街のど真ん中にありながら、いまだ"知る人ぞ知る"存在。ゆっくりと落ち着ける穴場スポットになっています。   46-IMG_3457_1 メニューは主にドリンク。アルコール類もあります。(全てリーズナブルなお値段!)   44-IMG_3452_1 38-IMG_3436_1 窓に向かうゆったりベンチと大きなテーブル。 何時間でもぼーっとできそうです。   71-IMG_3503_1 外には、テラス席もあります。この日もあたたかい秋の陽気がとても気持ちよさそうでした。     35-IMG_3427_1 「見たことのない京都」を知る人が「現場」にいることで生まれるもの 〈TRAVELING COFFEE〉の代表・牧野広志さんは「京都の奥深き魅力」を知る人です。18歳からおよそ30年間、渡仏を経ながら人生の大半を京都で過ごし、伝説的カフェと名高い〈PARK CAFE〉のオーナーを務めていた牧野さん。   31-IMG_3409_1 しばらくは、お店に立つという「現場」から退いていたのですが 牧野さんがふたたび〈TRAVELING COFFEE〉という現場を持つようになったことで、この場所から少しずつ京都の街がうごめきだしています。 「これまでも、京都に関するいろんな相談をうけてたんですけどね。 気軽に相談へ来れるようになったことが大きいみたいで。」   32-IMG_3413_1 元立誠小学校は、街の中心であり、文化があり、地域の人々も旅行者も、気軽に集える場所。 この1ヶ月ほどですでに 牧野さんへの「相談事」から人がつながり、いくつもの新しい動きが生まれているそうです。 

 

 

16-IMG_3389_1 とびきりおいしいコーヒーが、一杯300円。 そして、〈TRAVELING COFFEE〉のコーヒーはめちゃくちゃに美味しいのです。牧野さんが「自信作です!」と差し出してくれた一杯。   54-IMG_3474_1 アイスコーヒー / 300円 宇治ではじめて、玉露のお茶をいただいたときのような衝撃を受けました。口のなかにいろんな香りとコクが広がって、おいしい余韻が残る。朝昼晩いつでも何杯でも飲みたくなるおいしさです。   53-IMG_3470_1 豆はコロンビア・タンザニア・ブラジルのやや深煎りをブレンド。 アイスコーヒーは朝、少量ずつドリップしたものを冷蔵庫で寝かせているそう。そのことで、豆の香りがより引き立つのだそうです。  

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氷は京都の湧き水を凍らせて、一枚板にしたものを砕いて使っているなど 話を聞けばきくほどに、手間がとてもかかっております。 牧野さんご自身も、「これで300円って、やばいよね!」と爆笑。 そこは、ただの「お店」というよりも さまざまな人が集う文化施設のなかにある、ということでの価格設定なのだそうです。   26-IMG_3401_1 それにしても、どうしてそんなに手間をかけるのでしょうか。 「おいしいな、とおもうものは だいたい、手間がかかっていますよ。 みんな、あんまり表に出さないようにしているだけで。 京都はそういう街だと思います。」

見えないところで、手間をかける。 見えないところに、思いを馳せる。 それが京都なのだと、牧野さんはいいます。

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お店の話から、コーヒーや京都の話など

牧野さんに聞きたいことが次々に思い浮かび、話は尽きず...

 

それからは店内でお客さんとしてボーッとしていたのですが

単純に、カフェや喫茶店的にとても居心地がよく

よい感じに「ほっといてくれる」ので、本当に何時間でも居たいなここ...と思いました。観光の際はもちろん、京都に暮らしている方にもオススメです!

 

 

 

   

 

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お知らせ: 2015年10月15〜18日は「京都国際学生映画祭」!

元・立誠小学校も会場のひとつになり、会期中さまざまな催しが開かれております。ぜひこの機会に元 立誠小学校と〈TRAVELING COFFEE〉へ!詳細はこちら→ http://kiff.kyoto.jp   39-IMG_3443_1 関連リンク: 選食家 ドン マキーノ氏による選食ブック 『俺食通風』 「ガイドブックには決して載らない地元の飲食店を渡り歩き、名店の選定と絶品の見極めに日々奔走している」牧野さん。 「選食家」として、KYOTO e- bookにて1年間行っていた連載『俺食通風』は、現在でも無料で閲覧可能!  「京都って、雑誌に載ったりみんなが食べに行くとこはだいたい決まってるじゃないですか。そこでマニアックなとこを攻めましょうということでしめ鯖ならしめ鯖だけ5軒、串かつなら串かつで5軒。ジャンルを絞って、この店のこれが美味しい!ってのを1年間紹介していました」 京都の食ガイドとして、とても有用なので京都観光の際はぜひご活用下さい! 選食家 ドン マキーノ氏による選食ブック 『俺食通風』     62-IMG_3487_1 おまけ: たまたまフラリと訪れていた、ドイツ人美女3人組。「写真を撮ってくれる?」と頼まれて、少しだけお喋りしました。 旅中にこういう出会いがあると、「京都に来てよかった!」と思いますよね。   59-IMG_3481_1 〈TRAVELING COFFEE〉 住所:元・立誠小学校 職員室 京都市中京区蛸薬師通河原町東入備前島町310-2(地図) 営業時間:11:00 ~ 20:00 Facebook: Traveling Coffee  

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