きんせ旅館

江戸と大正が交じり合う「歴史的風致形成建造物」

 

「とにかくもうほんとすごい建物と空間だから!!!絶対行ってみて!!」

と、友人に強くオススメをされた

1日1組限定の宿であり、夕方からカフェ・バー営業もしている〈きんせ旅館〉。

 

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WEBサイトを眺めてみるも、あまり情報が載っていないことから  さらに好奇心をくすぐられつつ、訪れる日を夢みて期待に胸をふくらませていたまさにそのとき

 

 

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たまたま、五条の名店・櫻バーで「ZINEよかったら…」と話しかけた人たちが、きんせ旅館を営む安達さんと、奥さんのシャナシ―さん及びそのご親族だった。(左から2番目が安達さん / 真ん中、金髪の女性がシャナシ―さん)

 

 

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そんな嬉しい偶然にさらに背中を押され、念願の〈きんせ旅館〉へ。

 

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〈きんせ旅館〉があるのは、京都のなかでもひときわ古い歴史を持つ「島原」エリア。

かつて、公許の花街があり、江戸中期には和歌俳諧等の文芸も栄え、幕末には志士たちが駆け抜けた。(要するに、すごく栄えていた !)

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きんせ旅館には、とある縁によって「いわし珈琲」の焙煎所が併設されている。

 

 

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まず扉を開けると、ロビーには、焙煎機や珈琲豆が置いてある。この時点でなんかもうかっこいい。

 

 

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もうひとつドアをくぐると、まるで別世界。

年季の入ったスピーカーから、空間全体にひびきわたる音。(音の響きがよすぎて、最初スピーカーがどこにあるのかわからなかった)

懐かしい感じのする、みたことのない形の照明。立派なステンドグラス。

 

 

ここは、推定250年ほど前、江戸時代後期につくられたそうで、1Fの内装は大正後期〜昭和初期にかけて洋風に改装されたものだそうだ。(2Fは江戸時代期の和風のまま)

 

 

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どのようにしてこんなすごい建物を?

そんな質問からはじまり、きんせ旅館オープンにいたるまでの経緯を聞いた。

 

 

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ここはもともと、安達さんの祖母の代まで受け継がれ、運営されていた旅館だった。つまり、安達さんの「おばあちゃんの家」だった。

 

しかし祖母の代で運営は途絶え、20年ちかく放置されていた。

 

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安達さんは、宿をやろう、お店をやろうとは全く考えずに20代半ばまで過ごした東京を離れ、京都の祖母の家(現在のきんせ旅館)に移り住んだ。

京都のレコード屋で働いたあとは、知人の誘いがあり、渡米。

大学での職を得て2年間を過ごす。

 

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そこで、当時学生だったシャナシ―さん(現在の奥さん)に出会う。

帰国し、京都で過ごしていたとある日、友人から「あの建物でライブイベントをやりたい」という依頼を受けた。

それがきっかけで、物置のように散らかっていた元旅館を片付けはじめた。ひとりで丸2年かけて、コツコツと片付けた。

 

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ボロボロだった椅子の座面を張り替えて、

カウンターと調理場周りを整えつつ...

それ以外は、照明も調度品もほとんどが当時のまま。

お店としてスタートを切ったのが約5年前になる。

 

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特に、安達さんが気に入っているところを、と教えてもらったのが、

ロビーのところに埋め込まれた、こちらのタイル。

 

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「泰山タイル」という、国内におけるモザイクタイルの第一人者・池田泰山がつくっていたものらしい。現在はつくられていない。

このタイルといい、空間といい、きんせ旅館に足を踏み入れてからずっと、とある本に載っていた「未来は100年前にある」というサインペインターの言葉を思い出していた。

 

これらはおそらく100年ちかく前につくられたものだけど、レトロとかアンティークとかそういう言葉では言い表せない、今の自分達では追いつけそうにない風格みたいなものがある。

 

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それでいて、とても居心地がよかったのは

安達さんやシャナシ―さん、スタッフでありフォトグラファーの牛久保さん、たまたま居合わせた「いわし珈琲」の真下さん、みなさんがスペシャルに気さくであったからで、当然コーヒーもおいしくないわけがなく、文字通り「時間を忘れて」過ごした。

さっそく長居してごめんなさい。

 

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お客さんには、観光の方よりも地元の方も多いらしく、土日は席が埋まることも。平日は、だいたいゆったりしている。

またゆっくりコーヒーやビールを飲みに、それから、ここでの音楽イベントもぜひ体感してみたい。

宿泊については、WEBサイトもしくはAirbnbにて詳細をご確認ください。

 

※追記:ここの建物は、京都市から「歴史的風致形成建造物」という認定を受けているそうな。字面的になんだかすごいし、なんとなくしっくりくる。

 

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〈きんせ旅館〉

住所:京都府京都市下京区西新屋敷太夫町79 (地図

電話:075-351-4781

営業時間:15:00〜22:00

定休日:火曜 , 不定休

WEBサイト:http://www.kinse-kyoto.com

Facebook:http://www.facebook.com/kinseryokan

Twitter:http://twitter.com/kinseryokan

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