松野醤油

江戸時代から受け継がれている京の味。〈松野醤油〉

嘉永2(1849)年に建てられたという趣あるお店の軒下までくると、扉を開く前から醤油の香りに包まれる。光悦寺への参道に位置する〈松野醤油〉は、文化2(1805)年創業の老舗だ。

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醤油は発酵食品であるため、製造中は温度管理が重要。最近は機械で完全に管理している企業も多いという。

〈松野醤油〉では、昔ながらに人の手で管理をしている。大きな木樽が並ぶ蔵は天井が高く、夏でも涼しい。暑い日には天窓を開けて風通しをよくするのだそうだ。専務取締役の松本氏は、「麹菌がはたらきやすいようにもろみをかき混ぜることもありますが、基本的に人間は手をかしてあげるだけなんですよ」と語る。

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かつて、松野家の当主が「新九郎」という名前を継いでいたことから、昔からのお客様の中には今でも「松新さん」と呼ぶ方もいるそうだ。「『うちでは100年間、お醤油といえばこれ』と言ってくださる年配のお客様がいるんですよ」。地元の人にとって欠かせない存在である一方、近年は通販で全国から注文を受けるようになってきている。

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〈松野醤油〉の醤油は、塩の角のとれたまろやかさが特徴。

冷や奴に「さいしこみ さしみ醤油」をかけてみたところ、「お醤油ってこんなに美味しいもの?」と驚いた。芳醇な香りと旨味、そしてほのかな甘みが、いつも食べている豆腐を段違いの美味しさに変身させてくれたのだ。

最近はポン酢も大人気で、冬場には注文が殺到するのだそう。封を開けたとたんに柚子のさわやかな香りが立ち上った。醤油の旨味もたっぷり含まれており、人気があるのもうなずける。

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「こいくち醤油」「うすくち醤油」「さいしこみ さしみ醤油」は180mlの小瓶でも販売されているので、京都旅行のお土産にぴったり。日本の食文化の奥深さを感じさせてくれる〈松野醤油〉の味を、ぜひ一度体感してみてほしい。

 

〈松野醤油〉

住所:京都市北区鷹峯土天井町21(地図

電話:075-492-2984

営業時間:9:00~18:00

定休日:木曜

WEBサイト:http://www.matsunoshouyu.co.jp/

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