龍安寺(京都市)、龍興寺(南丹市)とともに臨済宗妙心寺派の三龍寺と呼ばれている亀岡市の龍潭寺。
その住職を務める「潭さん」がお寺の事から京都の事までをご紹介します。

Priest of Ryotanji in Kameoka City.
Ryotanji is among the 3 major temples of Rinzai Myoshin-ji sect
(others are Ryuanji in Kyoto City and Ryuukouji in Nantan City).
Mr. Eguchi whose nickname is Tan-san,
will be sharing his story about his temple and of Kyoto.

江口昌道

昭和47年2月、龍潭寺24世江口宗道の長男として誕生。5才の時に、父親である師匠に就いて得度、僧侶の道をスタートする。
大学卒業後、天龍寺専門道場に入門。平成8年5月に龍潭寺25世住職に就任。現在に至る。
龍潭寺23世 江口快翁が創設した児童養護施設 青葉学園の理事長として社会福祉活動にも力を注ぎ、亀岡市教育委員会教育委員なども務める。

Born in February 1972, as the first son of Ryotanji, he started is path towards Buddhist priest under his father's supervision at the age of 5. After taking 2 years of practical training at Tenryuji after graduating university, in May 1996, he became the 25th priest of the temple that his family had been guarding.
He is actively contributing to the society by running a children's foster home Aoba Gakuen which was established by his grandfather, participating as an educational member of the Board of Education in Kameoka City.

2018.05.21 MONDAY

「末期の水」(まつごのみず)

そろそろ梅雨時です。この原稿を書いている今も雨降りです。龍潭寺周辺の田んぼも水田となり、田植えも終わりかけています。新緑といい、水水しい時期です。
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さて、前回前振りしたので、今回は「末期の水」です。勿論、私は僧侶ですから、死に立ち会う向き合う機会は皆さんより多いかと思います。檀信徒さんの家でご不幸、つまり身内の方がお亡くなりになると、直ぐにお寺に連絡が入ります。
今は殆どが電話連絡ですが、以前はご近所だとお寺まで、ご足労頂いていました。
ですから、夜中や早朝にお越しになり、びっくりする事もありました。今は電話連絡が殆どですが、最近ではSNSのメール機能でと言う事もあります。最近のマメ情報。

そして、出来るだけ早期にご遺体へお経をあげに行きます。枕経(まくらぎょう)と言います。ご自宅が殆どですが、葬儀会場と言う場合もあります。枕経へ行き、まずご遺族にご挨拶をして、ご遺体と対面し、最初にする行為が「末期の水」です。死にゆく方に対して最後のはなむけとし、臨終間際や直後が望ましいとされています。
僧侶だけがするのではなく、遺族や近しき者も行います。器や湯のみに水をたたえ、樒(しきみ)の葉を一枚浮かせて、その樒の葉を使い、水をご遺体の口へ、唇へささげる行為が一般的となっています。
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また、死水(しにみず)とも呼ばれています。これはお釈迦さまがお亡くなりになる折、水を求められ、鬼神がささげたことに始まったとされています。また、一般的にはこの末期の水で、死者に魂を蘇生させよう、もう一度生き帰らせようとする念もあるとの説もあります。

何れにしても、とてもシンプルな行為ですよね。臨終となる末期にささげるものが水であり、ステーキやお寿司やお酒でもない。水です。肉体や生命の根源と言えるもの水です。シンプルに根源に帰って行くと言うような生命の根幹を感じます。こんな事を知れば身内のご不幸や死に直面した時も、また我々の水に対する思いも変って行きませんか。
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次回は死装束(しにしょうぞく)と枕飾り(まくらかざり)です。 

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