「二十五回忌 後編」
前回に続き、龍潭寺先住の二十五回忌です。
二十四年前、何も知らない、解らなかった私が、父と同じ道を自ら歩みだして二十四年。走馬灯のようによみがえる瞬間です。そんな思いを振り返りながら、今回の法事準備をスタートしました。
皆さんも法事を主催された方は良く解ると思いますが、一口に法事と言っても中々な行事です。時間や費用・労力・気苦労等を伴います。まずは日程調整を参加予定者と調整決定します。案内状を作成し発送、併せて料理屋さんの予約を入れます。出欠が出揃うと粗供養と言う記念品の準備やお饅頭の段取り。日が近づくとお寺の内外掃除・墓掃除。また当日お手伝いや役付けの方との打合せ。会場の設営と飾り付け。慌ただしく動きます。
そして、当日は掃除や飾り付けの最終確認。料理屋も到着。参列寺院や親族・寺役員等が到着。到着茶礼をして、いよいよ本番。
法要会場へ鐘や太鼓の音に合わせて整列。導師と言われる役(今回は潭)がお供え物を焼香で清めて先住へお供えし、この為に作った漢詩を唱え、参列寺院で読経となり、最後は参列者全員で焼香し、そのままお墓参りも執り行いました。その後は書院にて全員で斎座と言う昼食を頂きます。これは先住にお供えした同じ食事となります。
その後、参列者に粗供養を配付し、出立茶礼をして解散となります。
これで終わりではありません。手伝いを頂いた方への昼食があり、後片付けとなり、その後、掛かった費用の支払いとなります。かなりの額となりますよ。
大変な苦労・労力・費用等が掛かります。しかし、亡き師匠である父の死後、二十五年を迎えるに当たり、残された者でこのような法事が出来る事を幸せと思い、又、そう思える生き方をして行かなければならないと、改めて考える感じる機会となりました。
報恩謝徳(ほうおんしゃとく)